このごろ思うことなど

ふと思ったこと、思いついたこと、作ってみたものなどについて書いています。

ケンブリッジのパブでビールを飲む

 およそ5年ぶりにイギリスのケンブリッジに行ってきました。仕事です。5年も経てば見違えてしまうような街も世界には沢山あるでしょうが、ヨーロッパの古い街はそう簡単には変わらないようです。キングスカレッジなど、街のあちこちに「カレッジ」と呼ばれるケンブリッジ大学のキャンパスが点在し、それぞれに個性や趣のある建物や庭が、観光スポットにもなっています。本当に古い建物と、新しいけと古っぽく作った建物が良く調和していて、さながらハリーポッターの世界のようです。聞けば、建築の規制は厳しいようで、屋根の形から壁の色まで、色々と決まりがあるそうです。そうやって景観を保っているのでしょう。

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 お楽しみはパブで飲むビールです。初めて来てパブに入ったときは、店に入っても案内されるでもなく、席についてもメニューを持ってくるでもなく、勝手がわからずとまどいました。店によってはオーダーとりに来てくれるところもありますが、基本はカウンターまで行って、その辺にあるメニューを見ながらオーダーして支払いもしてしまいます。ビールはカウンターで受け取って、料理は席まで持ってきてくれます。慣れてしまえば気軽に、気楽にビールが楽しめます。

 イギリスのビールと言えば、やはり色の濃いエール系を飲まないと。エール、ペールエール、インディアペールエールなど、何が違うのか良く分かりませんが、色々種類があります。いわゆる黒ビール(スタウト)もありますがそれともまた違います。中でも、IPAと省略して呼ばれるインディアペールエールがお気に入りです。何というか、香りが良いです。

 ビールを注文すると、何も言わなければ1パイントのグラスで出てきます。日本のロング缶よりちょっと多いぐらいの量です。ビールの銘柄に合わせて専用のグラスが使われることが多いようです。丸く膨らんだグラスや、ラッパ状の高さのあるグラスなど、グラスにも個性がありますが、手のついたジョッキはみたことがありません。1パイントは多すぎるというときは、「ハーフパイント」と言えば半量のグラスに注いでくれます。ハーフパイントのグラスは共通のようで、文字などもなくシンプルでした。

 大抵の場合、泡は少なめで、ビールの液体をほぼグラスいっぱいに注いでくれます。日本では泡もビールのうちとばかり、7:3がいいとか言って泡もありがたがるのですが、イギリスの人は泡はいらないようです。よく、イギリスのエールはぬるいとか言いますが、本当です。と言っても、室温というわけではなく、冷えてるけどキンキンというわけではない、というレベルです。でもそれがそのビールに合っているような気もします。美味しいです。

 日本でも、昨今のクラフトビールブームで、エールやIPAなどをスーパーでも見かけるようになりました。それでも、大手のビールのほとんどは淡色のラガーやピルスナー系のビールです。以前、地ビールメーカーの話として、大手と違うエールが売れるかと思ったら、ピルスナーが人気だったという話を聞きました。やはり、日本人の多くは慣れ親しんだピルスナーを好むのでしょう。食は文化ですから。そう簡単に好みは変わりません。でも、赤ワインだってこんなに普及したのですから、そのうち大手ビールメーカーがIPAを売り出してくれるかもしれません。期待しましょう。

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クジラが大きいのは食べすぎたから?

 NHKの「チコちゃんに叱られる」という番組を最近よく目にします。

 見るともなしに見ていると、「どうしてクジラは大きいの?」という話題をやっていました。その答えが「食べ過ぎたから」というものでした。えっ?「食べ過ぎたから大きくなった」ということは、食べ過ぎて大きくなった体が子供に遺伝したということでしょうか?

 昔々、「後形質(獲得形質)は遺伝しない」と習ったはずなのですが。確かに、Webでちょっと調べてみると、獲得形質が遺伝する事例が報告されていることがわかりました。とは言え、この番組で説明されているのは、「動物性プランクトンが大発生して餌が豊富だった」「ヒゲを使って大量に餌を食べることができた」という話と、「餌場の冷たい海と子育てする温かい海を行き来するには大きな体が有利」という話だけです。獲得形質が遺伝したから、という説明はありませんでした。そうだとすると、この話は、突然変異で大きな体になったとき、豊富な餌で巨体を維持できて、それが有利な環境があったために生き延びた、というのが適切ではないでしょうか?

 同じ番組の「なぜタンスの足に小指をぶつけるの?」という話題でも、ちょっと違和感を感じました。ゲストが「自分のボディの大きさがわからないから」と答えたが不正解で、「ボーっと生きてんじゃねえよ!」というお決まりの罵声を浴びせられていました。正解は、「自分が思っているより1cm外側を歩いているから」でした。その根拠として示された実験は、足元が見えない状態で、地面に縦に引かれた線ギリギリに足の小指を置くようにすると、線を踏み越してしまう、というものでした。でもこれだけだと、思ったより「外」に足があるのか、思ったより足が「大きい」のか、区別がつきません。親指側でも同じ実験をして、今度は隙間が空くのであれば、「外」と言えるかもしれませんが、そのような実験結果は示されませんでした。もちろん、研究結果に基づいて正解としているのでしょうから、「外」なのかもしれませんが、「大きさがわからない」というのもそれほど的外れな答えでは無かったと思うのです。

 バラエティ番組なんてそんなもの、と言ってしまえばそれまでですが、「雑」な作りという印象が否めません。科学的な話題を取り扱うのであれば、もう少し丁寧に作って欲しいと思うのです。

 

一番好きな食べ物は?

 大学生の娘から「一番好きな食べ物は何?」と質問を受けた。「一番って言われても色々あるからなぁ」元来優柔不断な私はすぐには答えられない。「じゃあ、好きな食べ物3つでもいいや」と娘。それでも、うーんと考え込む私に業を煮やして、同じ質問を今度は妻にした。ちょっと考えて、「1番がトウモロコシ、2番が焼き芋、3番がモンブランかな」と妻。「ママのせいだわ」と何事か納得する娘。

 聞けば、バイト先で「好きな食べ物」の話になり、「トウモロコシ、サツマイモ、栗ご飯」と答えて周りから否定されたとのこと。それにしても、相談した訳でもないのにこの一致はすごいと思う。そもそも、「好きな食べ物」を問われれば、「焼肉」や「カレーライス」など料理の名前を答えるのが普通だと思う。でもこの母娘が「トウモロコシ」と言うとき、脳裏には茹でたトウモロコシが浮かんでいるのであって、「好きな食べ物」として何の違和感も無いのだろう。2番目のサツマイモ、3番目の栗と合わせて素材だけならパーフェクトな一致だ。数ある食材の中から順番も含めてこれだけ一致する確率は、他人だったらほぼゼロだと思う。

 やはり、「食は文化」であり「おふくろの味」は強烈ということなのだろう。

常態と敬体の違い

 常態とは、いわゆる「である調」のことで、文末が「だ・である」となる文章のことである。敬体とは、「です・ます調」と呼ばれる文体のことで、文末が「です・ます」になります。このブログでは、「修理は楽し」や「極寒のソウル観光旅行」など、多くの記事が常態で書かれている。一方、「シャツのシワが気になるこのごろ」や「ホワイトデーにハートのクッキー」を始め、敬体で書かれた記事が最近は多くなっています。一つの文章の中で常態と敬体が混在するのは避けるべきと言われており、同じブログなのに記事毎に文体が異なるのも好ましくないと考えられる。確かに、文体がそろっていた方が統一感があって良いかもしれません。統一するとしたら、新聞などでも一般的に使われている常態を選ぶのが妥当だろう。でも、このブログは「このごろ思うことなど」という随筆的な内容ですから、敬体も捨てがたいと思われます。常態は簡潔に表現できる。敬体は丁寧で柔らかい表現ができます。はてさて・・・

 

シャツのシワが気になるこのごろ

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 シャツにアイロンをかけたことはありませんでした。スーツを着る職場ではないけれど、襟付きのシャツは毎日着ていました。シワは気にしませんでした。でも、一昨年の12月ごろ、自分のシャツにアイロンをかけてみたのです。アイロンがけの動画をYouTubeでいくつか見て、見様見真似でかけてみました。以来1年と数カ月、仕事に着ていくシャツには全部自分でアイロンをかけています。

 ひとたびアイロンがけをしてみると、シャツのシワが気になるようになるのは不思議なものです。それまで、長い間平気で着ていたはずなのに、シワシワでとても着られないな・・・って。試しに一度やってみようと思っただけのはずなのに、やめられなくなってしまいました。アイロンがけは面倒ではありますが、効果が目に見えるのでやりがいがあり、意外と苦になりません。しばらく前に足のついたアイロン台を導入してから、立ったまま作業できるようになり、とても楽になりました。あとは、コードレスのアイロンが欲しいところですが、まだ今のが十分使えるので買い替えは先になりそうです。糊付けまではしませんし、プロの仕上がりには全然及びませんが、そこそこ手際よく片付けることができるようになってきました。

 アイロンをかけるようになって、シャツにも色々と違いがあることに気が付きました。襟の形や大きさ、芯の有無。背中の「ヒダ」が真ん中にあるもの、両肩のあたりに別れているもの、「ヒダ」が無いもの。ワキのラインが真っ直ぐなもの、内側に少し湾曲しているもの、などなど。曲線が多めの綿のシャツが、中では比較的高価で、アイロンがけは一番面倒です。シンプルな形で化繊の入った安いシャツの方が楽かもしれません。

 

修理は楽し

 家電製品などは、修理に出すよりも買い替えた方が安いことも多くて、壊れたモノを直して使い続けることは少なくなっているかもしれません。でも、自分で修理すれば安く上がりますし、もうダメかな、と思ったモノが復活して使い続けられるようになるのは嬉しいものです。以前なら専門店で注文しなければ手に入らなかったような製品や部品も、ネット通販でかなりのモノが買えるようになりました。技術が必要な場合は難しいですが、交換すれば済むような修理は、結構自分でもできるものです。つい最近は浴室の換気扇を交換しましたし。

 2年ぐらい前に、車のパワーウィンドウが故障したことがありました。運転席の窓が、開くけど閉まらないのです。でも、一旦エンジンを切ってからキーをオンにし直すと窓が上がるという不思議な症状でしたので、だましだまし使っていました。そのうち車検の時期が来て、ついでに見てもらったのですが、スイッチの不具合で、交換すると17000円かかるとのことでした。うーん。どうにか自分で直せないものかと考えて、ひらめきました。不具合は運転席の窓のスイッチだけなので、助手席や後部座席の窓のスイッチは動きます。結線を入れ替えて、助手席のスイッチで運転席の窓を操作すればいいのでは、と。運転席側で助手席の窓が操作できなくなっても、助手席側にスイッチがもう一つあるので問題はありません。早速スイッチのユニットを車から外してきたのですが、どの端子がどのスイッチなのか分かりません。どこかに図面のようなものが無いかと思い、ユニットの裏に書いてあった型番で検索してみたところ、同じユニットの中古がヤフオクで1000円で売られているのを見つけました。迷わず購入しました。届いたユニットを取り付けたところ、あっさりと動くようになり、17000円かかるところが1000円プラス送料で直りました。

 靴も修理しました。2008年の秋に買った革靴です。すり減ったソールを全部取り替える修理を、お店に頼んで1年ちょっと前にやりました。10年履けたらいいなと思っていたのですが、最近つま先のところでソールが剥がれてパックリ口を開けてしまいました。もうダメかな、とも思いましたが、試しに接着剤で着けてみることにしました。革やゴムに使える接着剤をホームセンターで買ってきて、剥がれた隙間に塗り広げ、説明書どおりに10分ほど待ってから圧着しました。型崩れしないように靴のに詰め物をして、つま先を万力でギュッと締め付けました。それから何度も履いていますが、今のところくっついています。やってみるものです。

 シャワートイレを交換したこともありました。元々自分で取り付けたものだったのですが、ある日何の前触れもなく突然部品が壊れて、1階のトイレで水を吹き出し始めました。2階のリビングにいたのですが、幸いなことに水音に気づいて発見し、多少濡れたものの事なきを得ました。これが、旅行中に起きていたらと思うとゾッとします。水回りはちょっと怖いな、と思いつつまた自分で取り付けました。

 他にも、洗面所の水栓や玄関のインターホンを付け替えたり。細かいところでは、ズボンのボタンをつけたり、カーディガンのほころびを繕ったり。貧乏臭いとツレアイが嘆くので、靴下の穴を繕うのは自粛しているのですが。修理は楽しいです。

 

ホワイトデーにハートのクッキー

 ホワイトデーは毎年恒例でアイスボックスクッキーを作って、ツレアイと娘にプレゼントしています。バターたっぷりの生地を棒状に整形してスライスして焼くクッキーで、金太郎飴のように断面が同じ模様になります。これまでに、色々な模様に挑戦してきました。寄せ木細工渦巻きイニシャル市松模様テニスコート、などなど。さて、今年はどうしよう・・・と考えて、ハート型にすることにしました。ありがちな柄ですが、今まで作ったことがありませんでした。どうやって作ろうかと考えていると、実は家にあるお菓子の本に作り方が書いてありました。それによると、まず棒状の生地を作って凍らせて、それをハート型に削るとなっていました。さすがにそれは大変だし削った生地がもったいないので、始めからハート型に整形して凍らせることにしました。凍らせたハートの周りに生地をつけていけば、ハートを壊さずに整形することができます。その点は本の作り方を参考にしました。どれぐらい生地がかぶっているのかよく分からなかったので、少しハートが片寄ってしまいましたが、それらしい形にできました。

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