むき甘栗とカルピスウォーターとBIG
これらは、似た商品だと思います。なぜか。共通点は、「長い間売り手が買い手のニーズを勘違いしていたけれど、やっと気づいて商品化したらヒットした商品」ということです。
「天津甘栗」は、皮をむいて食べるものです。爪で傷をつけて横から指でつぶすとパクッと割れて仲の実が出てきます。家族みんなで黙々とむきながら食べるのも楽しいものです。皮が付いているからいいんです・・・でも、「甘栗むいちゃいました」が売れちゃいました。娘に聞いてみると、皮をむくのは面倒なだけのようです。
「カルピス」は濃縮液を水で薄めて飲む飲み物です。だから割安だし、好みの濃さにすることもできます。炭酸水は普通の家には無いので、カルピスソーダは缶ジュースにして売りますが、水割りはどこの家でも作れるのですから、缶ジュースにするまでもありません。でも、「カルピスウォーター」が売り出されたら、売れてしまいました。たしかテレビＣＭで「遅くなってゴメーン」と言っていたような気がします。「なんでこんなことに気が付かなかったんだろう」という気持ちがにじみ出ています。
「toto」はサッカーくじです。Ｊリーグの試合結果を予想してくじを買います。各試合の勝ち・負け・引き分けを全部当てると1等の賞金がもらえます。宝くじは運だけですが、totoは違います。自分の予想で1等を当てることができるのですから。そこが特徴です。でも、勝ち負けがランダムに割付けられるくじ「ＢＩＧ」がヒットしてしまいました。円盤に矢を射る代わりに、サッカーの試合結果で当選番号が決まる宝くじというわけです。
