このごろ思うことなど

ふと思ったこと、思いついたこと、作ってみたものなどについて書いています。

eスポーツはスポーツか

 今朝のテレビでeスポーツの話題をやっていました。eスポーツのeはエレクトロニックということですが、平たく言えばコンピューターゲームです。なぜゲームがスポーツなのか?高額の賞金がかかる大会が開催され、練習を積んだプレーヤー達がハイレベルな戦いを繰り広げ、熱狂した観衆が声援を送る、という状況が生まれています。動かしているのは指先だけかもしれませんが、的確な状況の把握と判断、操作で勝利をつかむためには、集中力や判断力に加えてやはり体力も必要でしょう。モータースポーツをスポーツと呼ぶのと同様に、eスポーツと呼ぶことについて、私は違和感を感じません。

 それでも、オリンピックの種目にeスポーツを入れるという話には、首をかしげたくなります。検討されているのだそうです。スポーツと呼ぶとしても、オリンピックの種目のようなリアルワールドのスポーツ(ここでは区別のため仮に「rスポーツ」と呼ぶことにします)とはカテゴリーが違います。オリンピックに「eスポーツを入れる」というのは、「モータースポーツを入れる」というのと同じぐらい奇妙です。モータースポーツにも車やバイク、オンロードやオフロードの様々な種目があるように、eスポーツにも格闘、シューティング、パズル、レーシングなど、様々な種目があります。いったい何をオリンピックの種目にするというのでしょうか。「eスポーツオリンピック」を開催するというのなら分かるのですが。

 子供のころはゲームばっかりやっていてダメなヤツだと思われていたが、eスポーツのプロになって大金を稼ぐようになった、というようなサクセスストーリーが現実のものになっているようです。「ぼくは将来eスポーツのプロになる」と子供が言い出したときにどうするか、親は考えておかないといけません。rスポーツ(例えば野球やサッカー)であれば、プロは無理だろうなと思っていても、「応援するからガンバレ」と言うことができます。健康になってで体力が付くなら、悪いことはありません。eスポーツはどうでしょうか。毎日何時間も、何年間もゲームに打ち込んだあげく、プロにはなれませんでした、となったときに、「でも集中力がついたから良かったね」と言えるでしょうか?もう一つ気になるのが、ゲーム依存症です。WHO(世界保健機関)の「国際疾病分類 第11版」に、「ゲーム障害」という名前で登場し、正式に精神疾患として認められるそうです。eスポーツが盛んになってゲーム障害が増えるのは問題があります。日本はeスポーツ後進国だそうですが、健全なeスポーツアスリートの育成について今のうちに考えておかないといけないかもしれません。