このごろ思うことなど

ふと思ったこと、思いついたこと、作ってみたものなどについて書いています。

鍋でご飯を炊く

 大学生の息子のアパートに置いてあった炊飯器が壊れたとき、「鍋でもご飯炊けるよ」と言ってみた。案の定「何バカなこと言ってんの」的な反応だった。まあそうだろう。当然だ。でも、鍋でご飯を炊くのはそんなに大変なことじゃない。炊飯器よりも簡単とまでは言わないけれど。

 二十数年前、就職して会社の寮に入った。今ではそんな会社ほとんど無いと思うが、六畳一間で二人部屋だった。部屋には半間の押し入れがあるだけで、洗面所やトイレは共同、食堂はあったがキッチンは無かった。そんな部屋に、ニクロム線の電熱器を置いて、ご飯を炊いて食べていた。鍋は、キャンプ用のコッヘル。ステンレス製だった。そんなに昔じゃない。その当時だってご飯は炊飯器で炊くのが当たり前だった。

 洗面所で米を研いで水加減を合わせたら、コッヘルにフタをして電熱器の上へ。スイッチを入れて15分でご飯が炊きあがる。火加減なんて何もしない。出来上がりに多少のばらつきはあるけれど、慣れてからは、芯が残ったり焦げたりなんてことはほとんど無かった。沸騰すると白い蒸気が激しく噴き出し、それが出なくなったらだいたい炊き上がりだ。あるとき峠の釜めしをお土産にもらってからは、その釜で炊いた。問題無く炊けた。

 ツレアイが出かけて一人だったので、昔を思い出して鍋でご飯を炊いてみた。一人前用の小さな土鍋を使った。IHは使えないのでヒーターの上に置いてスイッチを入れた。ビールを飲んでいると、蒸気が噴き出してきて、やがて出なくなり、スイッチを止めた。飲み終わるまで置いといて、フタを開けるとちゃんとご飯が炊けていた。底がちょっとおこげになっていて、ガリガリ剥がして塩をかけて食べたら旨かった。

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