このごろ思うことなど

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DIYソーラー発電の実力

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  ソーラー発電をDIYで設置してから2ヶ月が経過した。今は梅雨のまっただ中だ。実際のところどれだけの電力が発電で得られているのか確認してみた。グラフは、1日あたりの発電で得られた電力量(青線)とその日の日照時間(赤線)をプロットしたものだ。電力量は、チャージコントローラーから過去の実測値を取得した。PCに専用のソフトをインストールして、オプションのUSBケーブルで接続すると、リアルタイムの発電電力や過去の電力量の値を観察したりダウンロードしたりできる。日照時間は気象庁のWebサイトからダウンロードした。ただし、発電電力量の値が欠損している日が数日あり、それらのデータはグラフから除いている。

 5月中はほとんどの日で、発電電力量の値は100〜150Whで頭打ちになっている。5/18までは、発電した電力を使用するのはバルコニーに設置した27WのLEDライトを日没から5時間点灯するのみだったため、1日の使用電力量は27×5=135Wh程度だった。その後3Wの門灯2灯を追加して、135+(3×2×5)=165Whとなった。つまり、発電量と使用量がほぼ等しくなっていることが分かる。これは、発電によってバッテリーがフル充電状態になり、発電電力量が頭打ちになっていたためと考えられる。5/21のように日照時間が短くて発電電力量が少なかった日はフル充電状態に至らず、翌日の発電量が多くなっていると考えられる。このように、5月中は日没時点ではほぼ毎日バッテリーがフル充電状態であったと推測され、バッテリーのインジケーターもそれを示していた。

 6月に入って、300Wのインバーターを設置して100Vのコンセントを室内に引き込んで利用を始めた。11Wと7WのLED照明を購入してこの電源に接続して使用した。それに伴い、バルコニーの電灯は消灯した。27Wを消灯して11+7=18Wを点灯したので消費電力は増えないと見込んだが、点灯時間が5時間よりも長くなること、インバーターによるロスや待機電力の消費があること、梅雨に入って日照時間が短くなったこと、などの理由からバッテリーのフル充電状態が維持できなくなってきた。逆に言えば、発電された電力はすべてバッテリーに充電されるため、発電電力量がこの発電システムの能力を反映していると考えられる。発電電力量の最大値は約280Whであることから、これが発電能力の限界と思われる。ソーラー発電の場合、パネルのワット数×3時間程度が発電電力量の目安という情報もあり、100Wのパネルで280Whの発電電力量というのは、パネルが真南向きでないことを考えても妥当であろう。

 さて、結局この2ヶ月間で発電した電力量のトータルは、約8kW\hとなった。東京電力なら、第3段階料金でも1kWhあたり30円程度なので、8kWhは電気代に換算すると240円ほどになる。設備投資を電気代で賄うには数十年かかる計算だ。やはり、ソーラー発電のDIYは非常用電源あるいは趣味と割りきってやるのがいいと思う。