このごろ思うことなど

ふと思ったこと、思いついたこと、作ってみたものなどについて書いています。

柿ジャム

実家に柿の木が1本あって、秋になると、大抵は文化の日に収穫しました。豊作の年は数百個の実がなり、一家総出で実をもぐのが年中行事でした。家を建て替えたときに枝をバッサリ切ってからは、あまりならなくなったようでしたが、今年は豊作だったらしく、ダンボールの箱で柿が送られてきました。「11月13日に開封すること」と書かれていましたが、お礼の電話をかけてみると、「10日に試しに食べてみろ」とのこと。渋柿で、焼酎で渋を抜いているので、早すぎると渋いのです。逆に遅すぎるとどんどん熟れていきますので、タイミングが重要です。言われたとおりに10日に開けてみると、50個以上はありそう。1つむいて食べてみると、渋は抜けて食べごろでした。

皮をむくとまだ黄色で、切ってみると中が少しオレンジ色になっていて、丁度食べごろです。甘くておいしいのですが、我が家の女性たちはお口に合わないらしく、私と息子でせっせと食べ始めました。ところが、思いのほか熟れるのが早く、どんどんやわらかくなっていきます。とても食べきれる量ではありません。柿ではジャムは作れないと昔聞いた覚えがあったので、どうしようかと思案していると、息子がクックパッドを検索して、柿ジャムのレシピを見つけて来ました。それも1つではなく、何種類もあります。そうか、ただの思い込みだったのかと納得して、柿ジャム作りを早速はじめました。

痛みかかった柿を選んでどんどんむいて、ざくざく切って鍋に放り込みます。10個以上もむくと、かなりの量になりました。グラニュー糖とレモン汁を加えて火にかけ、煮立ったら中火で丁寧に灰汁をすくいながら煮詰めていきます。1時間も煮ると灰汁も出なくなり、煮とけて透明感が出てきました。そろそろいいかな、と思いながら、煮汁の一部をスプーンでちょっとすくって味見をしてみると・・・なんとこれが、とんでもなく渋いのです。もう少し煮たら・・・冷めたら・・・と期待しましたが、結局食べられるものにはなりませんでした。その後の調べによると、やっぱり渋柿はジャムには向いていないらしいのです。渋を抜いてあっても、加熱するとまた渋くなるのだとか。でも、どのレシピにも「渋柿はだめ」と書いていなかったのはナゼなんでしょうか。