このごろ思うことなど

ふと思ったこと、思いついたこと、作ってみたものなどについて書いています。

ブラックコーヒー党 vs スイートコーヒー党

随分昔の事だが、豆から淹れたコーヒーに砂糖を入れていたら、「もったいない」と言われたことがある。つまり、「せっかくの美味しいコーヒーに砂糖なんか入れたら台無しじゃないか、もったいない」ということだと思う。嗜好品なのだし、好みはそれぞれなのだから、砂糖を入れようが入れまいが好きにすればいいだけの話なのに、「ブラックコーヒー党」の人達は、なぜか我々「スイートコーヒー党」に対して、蔑みにも似た感情を抱いているように感じることがある。「味の分からないやつらめ」と。

子供の頃、麦茶には砂糖が入っているのが普通だった。グレープフルーツにも砂糖をかけて食べていた。今同じことをすれば、「邪道」だと言われかねない。「昔は甘くて美味しいって言ったもんだけど、今は甘過ぎなくて美味しいって言うんだ」と近所のおばさんが言っていたのは、もう20年以上前の話だ。いつからか、「素材の味をそのまま味わうのが良いことで、砂糖をかけるのは邪道」というような意識が広がってきたように思う。

このような背景の下、日本では「ブラックコーヒー党」が与党になったものと思われる。これに対して、野党たる「スイートコーヒー党」は、百倍誇張して表現すれば、「砂糖を入れた方が美味いのに、通のフリしてやせ我慢して不味いまま飲んでるやつらめ」と反発しているように見える。

この話の結論は、健康のために砂糖を控えている方は別にして、自分が本当に美味しいと感じる飲み方で飲めばいいじゃないか、仲良くやろう、ということだ。