このごろ思うことなど

ふと思ったこと、思いついたこと、作ってみたものなどについて書いています。

幸せ通り

 最寄り駅から職場まで、バスで10分の道のりは、歩くと25分ほどかかる。健康のためにも、天気が良ければ片道は歩くようにしている。バス通りは空気が悪いので避ける。開店前のショッピングセンターを抜け、団地を通り、住宅地の細い路地をテクテク歩く。

 駅から7,8分歩くと、「幸せ通り」に出る。200メートルほどの、センターラインのない細い道だ。朝は、通勤の人たちや通学の小中学生でそれなりに人通りがある。この道を通るときは、自分の幸せを何か見つけることにしている。「天気が良くて気持ちがいい」「昨日の夕飯は美味しかった」とか。何でもいいと思っている。何度も通っていると「息子が帰ってきて誕生日を祝った」「娘と話が弾んだ」とか、家族とのことが思い出されることが多い。あとは、「楽しくテニスがプレーできた」など、健康であることとか。「仕事がうまくいった」というようなことはあまり思い出されない。幸せのタネはもっぱら家庭にあるようだ。

 きっかけは、テレビのニュースか何かだった。ある企業では、朝礼で一人ずつ「嬉しかったこと」のようなお題で一言話をするのだそうだ。そのようなポジティブな話題で話すことで、前向きな気持ちでその日の仕事に取り組むことができる、というような内容だった。歩きながら、このニュースのことを考えていて、自分の幸せを毎朝一つ見つけてみるのはどうだろうと思いついた。朝礼のような機会があるわけではないので、今歩いているこの道を通るときの習慣にしようと思い立って、その道を「幸せ通り」と呼ぶことにした。

 夏場は歩くのがシンドイのでバスに乗ることが多かったが、涼しくなって歩くのを再開した。効果のほどは分からないけれど、大した努力が必要な訳でもないので、「幸せ通り」の習慣はなんとなく続いている。